宝島のできごと

トカラ列島 島めぐりマラソン!

 

お久しぶりです!
10月ですね。あと今年も残り3ヶ月を切りましたよ。
宝島は湿度は下がり、爽やかな風を感じるようになったものの、
朝の4時すぎから蝉が鳴いております。いいね、亜熱帯!


さて、今回は10月13日に行われる「トカラ列島 島めぐりマラソン大会」の話題です。

南北160kmにわたるトカラ列島には、有人島が7つあります。
火山島あり、隆起珊瑚礁の島あり、
文化もそれぞれ特有なものを持っていて、7兄弟だとすれば
「どの子もキャラが立っているわ〜。誰に似たのかしら?」
と言いたくなる、個性豊かな島々の集まりです。

島めぐりマラソンは、この7つの有人島をフェリーで巡りながら走りタイムを競う、
十島村ならではの、十島村にしかできない、ユニークなマラソン大会。
船で海を渡りながらマラソンをする。
なかなかにレアです!


定期船フェリーとしまに乗り、23時に鹿児島を出港。
最初の口之島に着くのは翌朝6時。マラソン・スタートは6:20。
約45分走り終えたら次の中之島へ行き、8:15にスタート。

このあと諏訪之瀬島〜平島〜悪石島〜小宝島と続き、
最終地点の宝島のスタートは17:10。
日も暮れかかり始める頃です。


このように朝から夕方までフェリーで移動しながら
各島20〜45分を走破する過酷なレースのため、参加資格には
「5kmを35分以内で走ることが可能な、体力に自信のある男女」
とあります。

島から島への移動時間もまちまちで、
いちばん短い小宝島〜宝島間は約30分。
いちばん長い悪石島〜小宝島間は1時間20分。

一気に走るよりペースもリズムも掴みにくく、
調整も難しいのではないかと思います。


今年で12回めですが毎年、応募多数で抽選になります。
今年は140名のランナーが参加予定。みなさん、
ガチ・ランナーの方たちです。
種目は個人の部と団体(2〜7名のチームで走る)があり、ともに約25.1km。

宝島でゴールしたあとは表彰式と交流会が催され、
トカラ列島各島の郷土料理がランナーたちを迎えます。

交流会では宝島のスティールパン・バンドの演奏や抽選会もあり、和気あいあいとしたムード。
その日はフェリーに泊まり、翌朝5時すぎに宝島を出港し鹿児島へ。


すでに地元ではマラソン大会の準備が静かに始まっています。
私にとっても他人事ではありません。
なぜか?走るのか?
いいや、走らない。

各島の郷土料理・・・←これです。
主に婦人会で作るのですが、自分は婦人会に所属しているのであります。
すなわちマラソン大会では料理作り隊なわけです。
しかもなぜか今年、婦人会の会長なのです。ひぇー!!!

ランナーや島民、スタッフを含め、約250人分の料理を婦人会メンバー約25名で作ります。
はやくも今春4月から準備がスタート。
その時期の海の幸を漁師さんに頼んだり、島に自生しているツワブキをみんなで
採りに行き、加工して真空パックにして冷凍したり。
5月には農家の方が分けてくれた、すももを採りに。

熟しすぎて木から落ちたらアウトです。ちょうどいい頃合を見計らって
採らなければならないので、まだかまだかとそわそわ、ヒヤヒヤ。
ぼやぼやしてたら落ちてしまうかもよ!と、何度か仕事の合間に畑へ行き、すももチェック。
東京にいる頃には考えられんなー !(^^)!


島で暮らし始めて1年半が経とうとしていますが、
こんな日々を送っていると、いまだに自分がおとぎ話のなかに
いるように思います。


9月後半。いよいよ準備も本格化。
婦人会のメンバーはほとんどが小さな子供がいたり、仕事を持っています。
ひまを持て余している人はいません

みんなで子供を預け合ったり、仕事をやりくりして時間を作ったり
婦人会を卒業した先輩たちに助っ人に入ってもらったり・・・
協力しながら集まって料理をします。


ちなみにメニューはこんな感じ。
・お刺身
・伊勢海老
・落花生だんごのだご汁
・夜光貝の味噌煮
・野菜の煮しめ
・おにぎり
・島の手作り豆腐
・サラダ
・すももの紅茶煮
これに他の6つの島の郷土料理も加わり、素朴だけれど豪華な食卓になります。


東京にいた頃、自炊はしていましたが(ちょびっと)、
まあ、外食が多かったわけですよ。
島に飲食店はないので当然、自分で作るしかないのですが、
ご近所さんや心やさしい島民の方々から
おかずや野菜、果物をいただく機会が都会の比ではないほど多いです。
(というか都会ではほとんどない?)

そういえば先月はほとんど食事を作りませんでした。
(ごはんにお呼ばれしたり、たくさん作ったから・・・とおかずをいただいた♡)
ここ半月も自炊したのは1~2回。

アメイジング!
そして、感謝!!

こんな生活をしている私が料理を作る。
しかも、大勢の。
しかも、郷土料理。

火星に降り立ったような気持ちです。

毎日のように先輩方に段取りやレシピを聞きまくっています。
みなさん何も知らない私に、やさしく丁寧に教えてくれます。
ありがたや (;_:)


島にいると、当たり前ながら深く感じ入ります。
生かされている・・・と。
それは周りの人にだったり、自然そのものにだったり。

島の海の潮騒を聴いていると、寄せ続ける波を見ていると
包まれて生かされている、共に在るような気がしてきます。


島めぐりマラソン大会まで、あと1週間。
ここから濃い日々が始まりそうです。

やるぜ!と思いつつも、きっと途中で投げ出したくなったり、
ぼろ雑巾のように疲弊しながら、それでもみんなに助けられて
私のマラソン大会準備もゴールするのだろうなあ・・

また追って裏舞台の模様をお伝えしたいと思います。
(そんな余裕はあるのかい?(笑))

それでは、また!

 

 

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